前回の記事では、情報は書かないというような前置きをしておきながら、ベイビーレイズJAPANの基本的な情報を書いてしまったり、また知りたくもないであろう僕がベビレにハマったきっかけや、また、ベビレのライブ動画を観た時に思った、アイドルとファンとの関係性などを書いて終わりにした。
今回は、実際にベビレのライブに行き、今までの部屋の中で鑑賞していたライブと、実際のライブの違いを元に、色々思ったことを書いていこうと思う。
外見が最も重要視されるモデルとは異なり、容姿が圧倒的である必要はなく親しみやすい存在であることが多い。一方で、はっきりと目には見えない“華”や“人間的魅力”が強く求められるため、一流のアイドルは手が届きそうで届かない存在となる。(Wikipediaより)
この最後の一文にある、「手が届きそうで届かない存在」。
このことを強く思わされた。
部屋でライブ動画を観ている時は、僕だけのベビレであるように錯覚する。
あたかも手が届きそうである。
だが、実際ライブに足を運んでみると、それは幻想であることに気がつく。
僕とベビレの間には圧倒的な隔たり、圧倒的な距離感がある。
それは、会場にいるファンの多さ、多数のファンの可視化により、俄然アイドルを尊い存在にさせる。
また、物理的にも遠かった。僕は後ろの方で観ていたので、前の人の頭を交わしながら、かろうじて見えるという場所(ただりおトンだけはよく見えた。あんなにりおトンが笑顔を振りまいているとは知らなかった。さすがライブである)であった。
遠い。ファンの頭越しに観るベビレ。
そして、ステージの存在。
ステージに立つ者と、立たざる者。このステージの、一線を画してしまう存在感は、圧倒的な距離感を生み出す。隔てる。
僕は思い知る。ベビレとの距離を。
部屋で観ていた時には気がつかなかった。
どこか手の届きそうな存在だった。
それがライブに来たことで、ファンの可視化、物理的な距離、ステージの存在、それらにより、届かないことを実感する。
届きそうで、届かない。
それ故に、アイドル。
また、少し話は逸れるが、以上のことは全て僕の主観に収斂される。
ここがもしかすると、一番の根幹というか、大前提になるのかもしれないが、アイドルをアイドルにさせる、もしくは、アイドルのみに限らず、有名人一般に漂うオーラのような、ある種神秘的な雰囲気は、それを見る側、主観側の問題により発生する。
見る側がそれらを付与する。
その付与を構成しているのは、その対象についての情報、つまり、容姿・雰囲気・所作、または知識など。そして一番は、その対象への「興味」だろう。
それら要素が、その対象に神秘的な雰囲気を纏わせる。ある種の錯覚である。
つまり、主観の側の問題。
そして、その主観が、アイドルをアイドルにさせている。
だから、僕が、アイドルとの距離を感じたのは、いわば、自分自身のせいなのだ。
僕が、僕自身が、ベビレをアイドルと認識させているのだ。
言わばジレンマの介在。アイドルをアイドルと認識するほど、遠ざかる。
ゆえに、届きそうで届かない。
とまあ、一見、ここまでなんか悲観的なことばかり書いているように思われるかもしれないが、僕にとっては色々なことに気づけてむしろプラスである。
だけど、最後は分かりやすく嬉しかったことを書いて終わりにしようと思う。
それは、ファン達との一体感である。
僕は実は、ライブ動画を観ている時から、すごくファンのコールに参加したかった。
ベビレの一番の魅力はライブのエモさだと思っている僕は、そのエモいライブを作り上げている一要素であるファンのコールに携わりたかった。中に入りたかった。
だからライブ中も周りの虎ガー(今更ながら説明すると、ベビレのファンのことを虎ガーという)さんのコールを見よう見まねでやった。周りの虎ガーさん達はとても熱かった。だから僕も恥ずかしがることなく(最初はちょっとは恥ずかしかった)、コールができた。
その時に感じた同志感。仲間感。一体感。
僕は、たとえベビレのメンバーの姿が見えなくとも、この熱い一体感の中に入れている、参加できている、そして自分も作り上げている実感を享受できただけで、それだけで本気で来てよかったと思った。
僕はどちらかと言えば、寄り合い的なもの、馴れ合い的なものはクソ喰らえと思うタイプである。
たが、あの時の一体感はそんなものと違った。
別に言葉は交わしていない。ただ、同じ目的のために熱く拳を掲げる。
この感じがとても心地よかった。
ライブ会場からの帰路でも思った。
どんなに腹が立ったとしても、どんなにバカだと見下したくなったとしても、でも、こいつはベビレが好きなんだよな。と、「ベビレが好き」、その一点だけでも思えることができたなら、そいつらを嫌いになるなんて到底できない、と。
むしろ、愛おしささえ感じてしまう、と。
ベビレが世界を救う。
なんつって。
なんか、そんな風に最後は思いました。
最後に、ライブ動画を貼っておしまいです。
長々書いてきてすみません。
これで終わりにします。
ありがとうございました。