ハイハイで散歩中

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今さらバンプ(BUMP OF CHICKEN)のアルバム紹介したくなったのでオススメ3選どうぞ!

いきなりですが、僕は、BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)の長年のファンです。

学生の頃はよく、音楽雑誌「ロッキンオンJAPAN」で、ボーカルの藤原氏のインタビュー記事を読んでは無駄に影響されていた口でもあります。

僕だけでなく、多くの人々に影響や、素晴らしい楽曲を与えてくれた、そんな人気バンドのバンプですが、先日、YouTubeに過去のLIVE映像を期間限定で公開、また、今まで公開されていなかったミュージックビデオを一挙にアップしてくれました。

自粛期間中にはもってこいのサービスとなっており、僕も早速、LIVE映像を堪能させていただきました。

映像の中のバンプは、とても楽しそうにパフォーマンスしていて、そして、何度も「ありがとう」と感謝の言葉を述べていました。

きっとこの人達はあらゆることに真摯的なのだな、と思わされ、バンプの人の良さが滲み出ているLIVEとなっておりました。

LIVEでは新旧様々な楽曲が演奏されていて、その楽曲ごとに、その当時の記憶というか、時代背景が想起され、ノスタルジーな気分にさせられましたし、やっぱり昔の楽曲も良いなーと再確認することができました。

正直、最近はそんなに熱心にバンプを追っているわけではないのですが、LIVE映像を観て、少しエモい気分になってしまったので、今回は、僕がオススメするバンプのアルバムを3枚紹介したいと思います。(本当は全てのアルバムを紹介したいのですが、とても長くなりそうなので諦めました)

 

バンプのアルバム一覧

1.「FLAME VEIN」(1999年)
2.「THE LIVING DEAD」(2000年)
3.「jupiter」(2002年)
4.「ユグドラシル」(2004年)
5.「orbital period」(2007年)
6.「
COSMONAUT」(2010年)
7.「RAY」(2014年)
8.「Butterflies」(2016年)
9.「aurora arc」(2019年)

 

「jupiter」

 


jupiter


まずはやっぱりこれですね。通算3枚目、メジャーデビューアルバム「jupiter」です。本アルバムにはもはや説明不要の、バンプの知名度をぐっと押し上げた「天体観測」が収録されています。
僕も御多分に洩れずに、「天体観測」でバンプの存在を知りました。
初めて「天体観測」を聴いた場所はカラオケBOXで、友人が疾走感溢るるエモくカッコ良いメロディライン、そして、聞き馴染みのない「ほうき星」という単語を声に出していたのがとても印象的でした。

余談ですが、こういう時、誰かとカラオケに行くのは良いなと思いますね。自分の知らない楽曲に出会えるので。よくマイナーな楽曲ばかり歌うと周りがシラけるみたいなことを耳にしますが、僕はマイナーな曲をどんどん歌ってほしい派です。あと、全然自分が知らない楽曲を、側で誰かが悦に入って全力で歌っているのを見るのは、とても清々しく、なんだか気持ちの良いものです。

話が逸れましたが、本アルバムは「天体観測」の他にもエモい楽曲がたくさんありますね。

メロディーフラッグ」は、腰を下ろして静かに話し始めるように始まり、徐々にドラマチック性を帯び始め、ラストの「ここで今君の手を 掴むためのメロディーフラッグ♫」はエモさ爆発カタルシス満開のエンディングに相応しいパンチラインになっていると思います。


メジャー1stシングル「ダイヤモンド」も良いですね。歌い出しの「何回転んだっていいさ」がとても印象的です。また、前半あたりに出てくる歌詞「目標なんか無くていいさ 気付けば後からついてくる」は、基本的に藤原氏の書く歌詞に全面的に肯定していた学生時分の僕でしたが、この歌詞に限っては、いや目標なきゃ動き出せねーだろ、と否定的でありました。しかし、やがて大人になってくると、その歌詞も徐々に肯定的に捉えることができ、今では「まあ、とりあえず動き出さなきゃな」と、眠くて布団からいつまで経っても出られない自分を鼓舞する応援歌となっております。冗談です。(あ、寝起きソングとしてぴったりの曲に「ホリデイ」がありました。こちらは本アルバムに収録されておりませんが、シングル盤「スノースマイル」のカップリングとして、またはカップリングアルバム「present from you」で聴くことが可能です。元気の出る良曲です)

この「jupiter」は、インディーズ時のアルバム2作(「FLAME VEIN」・「THE LIVING DEAD」)に比べると、荒々しさがなくなり、少し落ち着いた印象を受けます。

前作のインディーズ感もそれはそれで魅力的ですが、メジャーに移り、しっかり腰を据えた楽曲達というのもやはり素晴らしいものですね。

 

「ユグドラシル」

 


ユグドラシル

 

もしかすると、このアルバムが1番良く聴いたかもしれません。先述した「jupiter」の次のアルバムですね。

収録曲には、ワンピースの映画「デッドエンドの冒険」主題歌の「sailing day」や、冬に聴きたい楽曲でランキング上位に上がってくる「スノースマイル」など、有名曲もたくさん入っています。なんとなくこのアルバム、「孤独」というイメージが僕にはあって、陰陽で言ったら、決して「陽」ではない気がします。

個人的には「embrace」がおすすめです。
バラード調の楽曲ですが、どこか切実さが感じられます。歌詞の「確かなものは温もりだけ」のパワーフレーズは深く胸に突き刺さり、考えさせられるものがあります。
また、「オー、オーオーオー、オーオー、オーオーオー」だけで構成される大サビ(?)も、今までのバンプにはないアプローチなので、とても新鮮でした。言ってしまえば、「天体観測」のサビ直後の「オーイエへーアハーン」だけで構成されているようなものです。弄ってません。素晴らしいです。

また、あまり目立っていなさそうですが、「レム」という楽曲も僕は好きです。この楽曲は藤原氏が1人で録った曲らしいです。
そこら辺もなにやら謎めいていますが、歌詞は、「狂ったふりが板について 拍手もんです自己防衛」、「それ流行ってるわけ孤独主義 甘ったれの間で大ブレイク」など、「オードリーのオールナイトニッポン」風に言えば、「斜(ハス)ってる」奴への、つまり斜に構えている奴への苦言を呈するメッセージソングとも取れます。
淡々と藤原氏が歌うので、どこか物悲しいのですが、最後には温かみのある結末で締めくくられています。

その他、これまた暗い「太陽」、「同じドアをくぐれたら」もオススメです。

車輪の唄」も、カントリー調でテンポは良いですが、どこか哀愁があり、思わず黄昏たくなりますね。

孤独感の強いイメージのアルバムと先述しましたが、決して冷たい感触はなく、返って温かい、温もりを伴ったアルバムになっていると思います。

 

「orbital period」

 


Orbital Period by Bump of Chicken (2007-12-19)

 

そして最後は、メジャー3枚目(通算5枚目)「orbital period」です。

「orbital period」は、「公転周期」という意味です。確か、各自の生まれた曜日と、28歳の誕生日の曜日が一致するという法則を自力で考え出した藤原氏が、自身の28歳の誕生日の日にメンバーに伝えた、というような話を「JAPAN」のインタビューで読んだ気がします。
例えば、火曜日に生まれたとして、それから、4年後にまた火曜日に誕生日を迎え、それから7年後にまた火曜日の誕生日、さらに7年後の火曜日、そして10年後の火曜日、つまり「4・7・7・10」という周期、この「」の数字は各自で変わるけれども、結局28歳の誕生日で生まれた曜日に戻ってくるという法則だそうです。
そして藤原氏は自身が木曜日に生まれ、木曜日に28歳を迎えたそうで、これは先述したアルバム「jupiter(木星)」との繋がりをどうしたって強くしますが、この「Jupiter」の時は自分が何曜日に生まれたかを知らなかったらしいからすごい偶然ですね(結構うろ覚えなので嘘書いてるかもしれません。ごめんなさい。でも恐らく合ってると思います)。
なので、藤原曰く、28歳というのは節目の歳、大事な歳らしいのですが、僕が28の時は何かあったのかもしれないし、何もなかったような気もします。あまり思い出せません。

前置きが長くなってしまいましたが、楽曲の紹介です。このアルバムも有名曲がたくさんあります。映画「ALWAYS続・三丁目の夕日」の主題歌「花の名」、ゲームソフト「テイル・オブ・ジ・アビス」の主題歌「カルマ」、CMタイアップ曲「涙のふるさと」、「メーデー」、「プラネタリウム」などなど。


個人的には「supernova」がめちゃくちゃ好きです。特に歌詞がグっときます。「熱が出たりすると気付くんだ 僕には体があるってこと」や「鼻が詰まったりすると解るんだ 今まで呼吸をしていたこと」など、また、「人と話したりすると気付くんだ 伝えたい言葉が無いって事」・「適当に合わせたりすると解るんだ 伝えたい気持ちだらけって事」など、藤原氏お得意の逆説表現が炸裂していて、誠に考えさせられます。
かと思いきや、サビは「ラーラーラーラーラー、ヘイヘイヘイヘイ」と意味を持たないフレーズで構成されており、そこも面白いし、かえってそれがまたグッときてしまいます。バンプの全楽曲の中で3本の指に入るくらい好きな曲です。

あと「ひとりごと」もいいですね。これはかなり哲学的な歌詞なのではないでしょうか。「優しさとはなにか?」というのをテーマに歌っています。僕も以前ブログで「優しさ」について記事を書きました。

www.teheperow.com
正直、かなりバンプのこの「ひとりごと」を参考にさせてもらいました。僕のこんな文章なんかより、「ひとりごと」を聴けばスッと感覚的に理解できると思いますね。それぐらい素晴らしい楽曲だと思います。みんな「優しさってなんぞや?」と思ったらこの曲を聴けばいいと思います。

あと、夏に聴きたくなるのはやはり「プラネタリウム」でしょう。バンプ流の夏ソングというか、かなり陰キャの楽曲だと思いますが、それがまた胸に迫ります。なんというか夏特有の物悲しさを感じますね。

個人的に、このアルバムは歌詞がぐっとくるものが多い印象があります。哲学的というか、抽象度が前作より上がったような気がします。やっぱりバンプは歌詞が良いですね。

 

以上が、とりあえずの僕のおすすめするバンプのアルバムです。なんだか昔のアルバムばかりになってしまいました。恐らく一番バンプにのめり込んでいた時期だったのかもしれません。勿論、新しいアルバム「aurora arc」なども素晴らしいし、インディーズ時代の「FLAME VEIN」や、「THE LIVING DEAD」も良いと思います。ただしインディーズ期のアルバムは少し物語性が強いというか、嫌な言い方をすれば中二病感が強く感じられてしまうので、僕はメジャーに入ってからのアルバムの方がわりと好みではあります。「K」や「アルエ」好きの人申し訳ないです。(とは言っても当時は結構聴いてましたが。『ガラスのブルース』とか良いしね)
まあ機会があれば残りのアルバムもまた紹介したいと思います。

それでは!